東アジアの文学・言語空間 藤井省三 編集 岩波書店
編者 藤井省三
出版社 岩波書店
定価 5,040円
「帝国」としての近代日本は,アジア諸地域との相互交渉を通していかなる世界認識の構造を構築したか? 戦後の変容を経て今日に至る学問編成の系譜を歴史的に省察し,新たな学知の可能性を問う.各学問分野の歴史的編成過程に即した切り口で論究した,本邦初の共同論集.文献解題や年表など,詳細な付録を設ける.
20世紀の東アジアでは,日本語・北京語という二大国語圏が現れたのち,韓国語・広東語などの新興言語圏が周縁に生まれた.日本と中国の作家群に加え,台湾・東南アジア・朝鮮半島の文学,香港から俯瞰する東アジア映画群を手がかりに,東アジアの文学・言語圏の形成過程と,戦後から将来への可能性を読み解く.