シリーズ方言学 第4巻 方言学の技法 小西 いずみ ほか 著 岩波書店
著者 出版社 岩波書店
定価 3,570円(税込み)
方言の研究は,コンピュータやインターネットの発展により,技術的側面についても新しい時代を迎えている.技術の発展は方言の研究に利便性や客観性をもたらすだけでなく,方言の記録や,誰もが手軽に研究に参加できる環境作りに役立っている.この巻では,方言学の新しいアプローチに欠かせない道具論について紹介する.
方言学技術論への誘い――「シリーズ方言学の世界」
第1章 新時代の方言調査法
1.1 はじめに
1.2 現代方言・現代社会のすがたに応じた調査法
1.3 方言の調査・研究における新しい道具
1.4 研究者の社会的責任
1.5 おわりに
第2章 方言データベースの作成と利用
2.1 方言研究におけるデータベース
2.2 方言データベースの種類と概要
2.3 方言談話データベースの作成
2.4 方言談話データベースを利用した方言研究
2.5 『全国方言談話データベース』にみる方言のオノマトペ
第3章 パソコンで作る方言地図
3.1 パソコン方言地図とは?
3.2 パソコン方言地図小史(地図の変遷)
3.3 パソコン方言地図とデータベース
3.4 パソコンによる音声方言地図
3.5 音声方言地図のネットワーク化構想
第4章 地理情報システムと方言研究
4.1 はじめに
4.2 地理情報システム(GIS)とは何か
4.3 方言と地理情報
4.4 GISによる方言分布の分析(1)――標高データの利用
4.5 GISによる方言分布の分析(2)――人口データの利用
4.6 GISによる方言分布の分析(3)――複数言語地図の重ね合わせ
4.7 GISを通して考える東西対立
4.8 GIS導入準備
4.9 GISの実践
4.10 むすびと展望
第5章 方言を量る方法
5.1 はじめに
5.2 データの問題
5.3 計量的方言研究の成果
5.4 多変量解析の適用例
5.5 おわりに
立ち読み(pdf)