日本語学の蓄積と展望 佐藤喜代治博士追悼論集刊行会 明治書院
出版社 明治書院
著者 佐藤喜代治博士追悼論集刊行会
定価 18,900円
東北大学名誉教授佐藤喜代治博士の三回忌にあたり、その追悼のために編まれた論文集。日本語学全体から特別寄稿三、論文二十二収載。
◇特別寄稿
森岡 健二 日本語会話文典
柴田 武 対義語についての短い報告
築島 裕 國語史上における眞興の位置
◇日本語の動態
真田 信治 旧満州に残存する日本語-ある朝鮮族女性の談話-
下野 雅昭 移住と方言の受容-愛知県豊田市の生え抜きと転入者を対比して-
石井みち江 国語資料としての『翁問答』
飛田 良文 『改訂増補 哲學字彙』の版種
◇音韻の諸相
加藤 正信 合拗音クヮ残存地帯における知識層高年の保持様態と価値観
-新潟県小千谷市を中心として-
佐藤 亮一 アクセント調査における「読ませる調査」と「言わせる調査」
-山形県三川町における小調査から-
浅田 秀子 感動詞の音調表記法について
-三線記譜法のすすめ〈「ああ」を例として〉
◇文法研究の蓄積と展開
佐藤 宣男 寛政版『和歌呉竹集』「てには大概」と『てには網引綱』
-尾崎雅嘉のテニヲハ論-
斎藤 倫明 松下文法の活用論-文法論に原辞論は不要か-
石神 照雄 文の論理と体言文
仁田 義雄 名詞文についての覚え書
小矢野哲夫 ディオンティック・モダリティをめぐって
-言語行動の観点からの「しなければならない」の事例分析-
◇文法史の展開
小松 正 語り手が顕在化した地の文-『源氏物語』と中世王朝物語-
蜂谷 清人 狂言「三人の長者」の諸台本に見る名ノリの指定表現の考察
平林 文雄 口語サ変動詞の助動詞「まい」への接続の実態解明
彦坂 佳宣 中国地方における意志・推量形式の方言史
-GAJと「田植草紙」との比較から-
◇語彙史の視点
前田 富祺 語源研究における漢語
佐藤 武義 古代歌語源流考-「青」を中心に-
佐藤 亨 上代の食物語彙-『風土記』を中心に-
遠藤 好英 平安時代の公家日記のことばの文章史的性格
-「兼日」の語構造をめぐって-
菊田 紀郎 広本節用集の典拠資料-田積・郡名表示を中心に-
安部 清哉 「背負う・担ぐ」語彙と『雑兵物語』の語彙の多元性・重層性
-先行研究の再検討-
◇年譜・著作目録