編者 岐阜聖徳学園大学外国語学部
出版社 彩流社
定価 2940円
〈異文化理解〉なくして〈国際的コミュニケーション能力〉の育成はありえない――
英米文学・ドイツ文学・フランス文学・中国文学・日本語の研究者10名がげ、
〈異文化との出会い〉をテーマに、さまざまな角度から〈異文化理解〉を論じる論考集。
目次
イギリスの幽霊とアメリカ娘~オスカー・ワイルドの「カンタヴィルの幽霊」を読む(角田信恵)
クイアな幽霊/売られた幽霊と売られたワイルド/アメリカ娘の幽霊退治、ほか
「オリエンタル」ステレオタイプ再考~アジア女性表象のいま(河原崎やす子)
アジア女性とステレオタイプ――問題の所在/『SAYURI』から見えるもの
メールオーダー・ブライドと女性表象、ほか
リルケのメルヘン~『神さまの話』のメルヘン度(熊沢秀哉)
子ども向け? 大人向け?/メルヘンと枠構造/『神さまの話』のメルヘン度、ほか
教育と学校教育の狭間で~寄宿制学校で失われたカナダ先住民の文化(廣瀬孝文)
カナダ史初期におけるフランスによる同化政策
イギリスの支配下における同化政策/同化政策という幻影、ほか
日本語のあいづちは異文化でどのように解釈されるのか~会話の展開方法の観点から(大塚容子)
言語と会話の展開パターン/英語におけるあいづち
英語会話における日本人のあいづち、ほか
パプアニューギニアにおけるドイツ語(クレイグ・アラン・フォルカー)
植民統治と教育におけるドイツ語
ラバウル・クレオール・ドイツ語はどれほど「クレオール」か
現代パプアニューギニアにおけるドイツ語、ほか
シレプシス・マスターとしての野田秀樹とプルースト(久野 誠)
シレプシスとレトリック/シレプシスの形式特性と日本語
シレプシスは日本語の基本的なレトリック、ほか
遊離語句の論(小田 勝)
文の基本構成と遊離語句/無助詞名詞/終止する形態をもった句の介在
沈垚(しんぎょう)の文章論~「簡札摭存(かんさつせきぞん)」を中心として(横久保義洋)
北京における沈垚/沈垚と桐城派と
日本語にみられる老荘思想の影響~併せて中日文化の異同を論ず(黄 華珍)
『老子』・『荘子』と中日の熟語/熟語になる理由の分析
中国語と日本語との熟語の比較、ほか