国会会議録を使った日本語研究 松田謙次郎 編 ひつじ書房
編者 松田謙次郎
出版社 ひつじ書房
定価 5250円(税込み)
ここ数年、インターネットで公開された「国会会議録」をデータとして用いた日本語研究が注目されている。インターネット版「国会会議録」は、過去60年にわたる、出身・在外歴までほぼ判明している日本各地出身者による議論を文字化した資料である。本書は、多種多様な分野の日本語研究者が、この空前ともいえる膨大なデータを使って、それぞれの分野で何ができるかを追究、あわせて将来的研究を展望したものである。研究者のみならず、卒論テーマを探す学部生にもお薦めの1冊。
[執筆者]
第1章 国会会議録検索システム総論 (松田謙次郎)
第2章 国会会議録はどれほど発言に忠実か?─整文の実態を探る─ (松田謙次郎・薄井良子・南部智史・岡田裕子)
第3章 連体修飾となる《具体》について―国会会議録からの推測― (荒尾禎秀)
第4章 国会会議録における行政分野の外来語 (茂木俊伸)
第5章 東京出身議員の発話に見る「ら抜き言葉」の変異と変化 (松田謙次郎)
第6章 「が/の」交替における個人内変化の研究 (南部智史)
第7章 国会会議録によるさ入れ言葉の分析 (佐野真一郎)
第8章 国会「討論」における反対意見表明 (薄井良子)
第9章 国会会議録における気づかない方言―「あっている」についての一考察― (香月真由美)
第10章 自然言語処理での国会会議録の利用 (山本和英)